建築士の住宅設計【建築士とともに】住宅を設計!
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マンション大規模修繕

修繕計画設計図書 【建築士 住宅設計【建築士とともに】住宅を設計】

改修するところが決まれば,修繕計画図書の作成を依頼します。通常は改修調査をした建築事務所に依頼するのが良いと思います。既に隅から隅まで調査しているはずだからです。また,これは改修工事の入札を前提としたものですから第三者的立場にあるものが良いに決まっています。

設計図書としては
特記仕様書平面図
立面図
断面図
詳細図
給排水衛生図
電気設備図
等があります。
以前私が関わった改修工事では,マンション住民の要望をアンケートして駐輪場・駐車場を増設したこともあります。また,古いマンションの場合,住民の高齢化が進みバリヤフリーの工事を盛り込んだこともあります。それらの新しい設備の内容もこの設計図書に盛り込まなければなりません。

マンション大規模修繕

マンションの改修計画 【建築士 住宅設計【建築士とともに】住宅を設計】

現状を把握したら改修すべきところ,未だ,機能的に問題のないところなどが浮かび上がります。設備機器などメーカーの提唱している寿命も設置状況によりひどく痛んでいたりそうでなかったりしていますので,一概に論じることはできません。コンクリートも広い道路沿いでは,空気中の亜硫酸ガスによって目視ではわからない痛みがおこったりする場合があります。ひび割れによる浸水から中の鉄筋が錆びてさらに膨張し,ひび割れを助長している場合もあります。それらを目視や場合によったら機材を使って調べていくのです。そして管理区組合の持っている修繕費との兼ね合いもにらみながら,どこをいつ改修するのか決めていきます。このときの住民説明はやはり専門家に任せたほうが良いと思います。管理会社や他の業者がこれまでの作業を一括してすることを申し出てくることがありますが,やはり 「ただほど怖いものはない」ということが言えるのではないでしょうか。

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マンションの現状把握 【建築士 住宅設計【建築士とともに】住宅を設計】

まずは工事に大よそ いくらぐらいかかるか調べる必要があります。これを概算金額といいますが,それは全くあやふやな金額ですがある程度の目安となります。概算金額をつかんだ上で,まず本格的な調査をするのかどうか住民の同意を得るのが良いでしょう。その上で細かい調査をするのか決めます。この調査は,どこがどのように痛んでいるか,早急に改修すべきなのかどうか,どのように改修するのが良いのかを調べるものです。問題は誰が調査をするのが良いかということです。この時必ず出てくるのがマンションを管理している会社の関連企業か,住民若しくは管理人さんの知合いの会社です。これらの会社は予算に合わせて工事内容を決めてくれますが,必ずしも必要な工事をすべて網羅するとは限らないし,一般的に単価は高いと思います。そのため,第三者の建築事務所に改修を前提とした現状調査を依頼することをお勧めします。

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マンション住民の合意形成 【建築士 住宅設計【建築士とともに】住宅を設計】

大規模修繕にあたり最も難しいのがマンション住民の合意形成です。長年住んできていたといえ,マンション内で顔を合わせ挨拶程度しかしない人もいるし,子供の関係でよく知っている人もいます。建築に詳しい人そうでない人,細かい性格・大雑把な性格さまざまな人が住んでいます。所有者本人が住んでいるだけでなく その親族や分譲貸しの店子もいます。経済状況もまちまちで,入居以来積み立てられてきた修繕費を使い,場合によっては追加の費用が発生するわけですから全員の完全合意というのは非常に難しいです。マンション管理組合と管理会社の区別もつかない人もいます。区分所有法では「過半数の同意」とかかれていますが,杓子定規にその規定を当てはめたのでは人間関係がギクシャクします。改修にあたりいくつかのステップが必要とされますが,そのステップごとに住民集会を開いて合意を形成するのが良いでしょう。

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施工業者の決定 【建築士 住宅設計【建築士とともに】住宅を設計】

入札により各社さまざまな金額で応札してきます。一般的には最も安い金額の業者を選びます。しかし最近の建設業界を見ると「最安値応札業者=最善の業者」とは限りません。場合によれば  2番手3番手の業者のほうが住民とのトラブルなど回避する能力に長けているかも知れません。また,各項目の拾い漏れによって安い金額となっている場合もあります。各業者から提出された見積書と各業者の信頼度とを秤にかけて最終的な施工業者を決定するのが良いでしょう。

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マンション修繕工事の後 【建築士 住宅設計【建築士とともに】住宅を設計】

工事の準備段階,工事中と1年から3年ぐらい要することになります。その間さまざまな問題が浮かび上がり,同時に住民一丸となって解決に望まなければなりません。それぞれの段階で様々な手法があり,それはある意味で建築事務所のノウハウであるといえると思いますが,いずれにしても茨の道です。しかしその分,出来上がった場合,やり遂げた時には以前にはなかった親近感が芽生えるものです。竣工後,それで解散するのではなく今度はその親近感をベースに新たな管理組合,若しくは同好会の組織を結成してよりいっそう住民の新密度を深めるのはいかがでしょうか。それまでになかった新たなコミュニティーが形成されたらそれまでの苦労も報われるというものです。

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改修工事の入札 【建築士 住宅設計【建築士とともに】住宅を設計】

改修工事は結構な金額が動きますから出来るだけ安いコストで安心の出来る業者に任せる必要があります。そのためには一つの共通の土俵の上で数社の業者見積もりを取る必要があります。一つの共通の土俵とは,前項の図面集です。入札に際し,専門家である建築事務所に任せるのが良いと思います。それも,日常業務で入札を行っている手馴れた建築事務所がよいでしょう。建築事務所もいろいろあり,工事入札の経験が未熟な事務所もあるので注意が必要です。それも出来るだけオープンに公正にする必要があります。見積り期間は規模によりますが 大体 一ヶ月ぐらい見込むのが良いでしょう。

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大規模修繕計画-1 【建築士 住宅設計【建築士とともに】住宅を設計】

建築物を構成するものとして,コンクリートの構造体 及び その中にめぐらされる鉄筋,汚水や雑排水などの排水管や飲み水を運ぶ給水管,電灯を光らせるための電線と4つの大雑把に要素に分かれます。人体にたとえると,鉄筋は骨,コンクリート躯体は肉と皮,給配水管は血管,電線は神経という感じです。人体は生まれると成長という過程がありますが,建物は立ち上がる時には成人の状態で,以降は朽ち果てる一方ですからいろいろ手を加えてあげる必要性があります。
建築物のそれぞれの要素には,メーカーがさまざまな実験で検証した「寿命」というものがあり,それぞれの部品によってその寿命は違っています。それに基づいて,部分を修繕していく計画をたてるのが,長期修繕計画です。人間の場合,人間ドックに入り 悪いところを指摘され,症状によっては近くの診療所に通うことになったり,入院したりしなくてはなりません。どのように治療していくのか計画する,それが,長期修繕計画ということです。
また,ある程度(10年から15年)経過した建物の場合,一気に悪い部分を治していかなければなりません。それが大規模修繕です。


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